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1月7日付 よみうり寸評

 〈七草なずな 唐土の鳥が 日本の土地へ 渡らぬ先に……〉――同じ文句をくりかえす七草囃子(ばやし)◆近ごろはほとんど聞かれなくなったが、昔、金沢など古い街では正月六日の夜から七日の朝にかけて、あちこちの家々からとんとんとたたく包丁の音とともに聞こえてきたものだという◆今、思い起こすのは〈唐土の鳥が…〉の文句。新型インフルエンザのもとはブタだというが、鳥インフルエンザを想起すれば、〈日本の土地へ渡らぬ先に〉予防を心がけ、邪気を払って七草(がゆ)を食べた先人の知恵に頭が下がる◆七草は七種とも書き、平安時代には、米、(あわ)(きび)など七種の穀物を炊いた粥だったが、鎌倉時代から(せり)、なずな……の七草粥になったと伝えられる◆昨年からの新型インフルエンザのおかげで、学級閉鎖が相次いだところでは、冬休みを予定より早く切り上げて6日から授業を始めた学校も出ている◆〈早や母の十三回忌(なずな)粥  中田みづほ〉――わが家は旧冬に一周忌を終えたばかりだが、粥が母を思い出させる。

2010年1月7日14時14分  読売新聞)
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