HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 07 Jan 2010 03:17:10 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:「何が望みって、やっぱり健康だね」「そんなに健康は大事かね…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年1月7日

 「何が望みって、やっぱり健康だね」「そんなに健康は大事かね」「そりゃもう。ずっと健康でいられるんなら、死んでもいい」▼しかとは記憶にないが、漫才か何かで、こんなやりとりを聞いた覚えがある。「死んでもいい」のナンセンスは措(お)いても、主張はその通りであろう。何事を為(な)すにも、やはり健康はその基本である▼きょうは五節句の一つ、人日(じんじつ)。古く「春の七草」を入れた粥(かゆ)を食べる風習があるけれど、これも、健康を願ってのこと。「秋の七草」は怪しいが、春は「芹(せり)、薺(なずな)、御形(ごぎょう)、繁縷(はこべら)、仏の座、菘(すずな)、清白(すずしろ)、これぞ七草」と、七五調の言い方があって覚えやすい▼新暦の正月七日、いや、たとえ旧暦でも、都市部に住まっていては、七種すべてを自力で集めるのは容易ではない。筆者もそのクチだが、スーパーに並ぶ「七草粥セット」に頼る人も少なくないと思う▼各方面に「今年が勝負」という人は多い中でも、一番切迫しているのは受験生だろう。何せ、受験シーズン開幕を告げる大学入試センター試験まで、あと十日。当然だが、今、一番気をつけてほしいのが健康である▼ただでさえ寒い時季、しかも今年は新型インフルエンザ流行の最中(さなか)だ。七草粥で、万全の体調を祈るのもいいだろう。「非科学的だ」などとばかにしてはいけない。だいたい、「神頼み」の類(たぐい)は受験生の十八番ではなかったか。

 

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