HTTP/1.1 200 OK Date: Wed, 06 Jan 2010 03:16:55 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:十二支の中でも、今年の干支(えと)の寅(とら)(虎)にかか…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2010年1月6日

 十二支の中でも、今年の干支(えと)の寅(とら)(虎)にかかわることわざは多い。<虎うそぶけば風騒ぐ>は、英雄が立ち上がり天下に風雲を巻き起こす例え。<虎は千里行って千里帰る>は、一日に何千キロも往復できるほど勢い盛んな様子を示している▼今の政界でこんなことわざが似合うのは、民主党の小沢一郎幹事長しかいないだろう。東京都世田谷区の私邸で開いた元日の新年会には、百六十六人もの国会議員が集結。権勢が絶頂にあることを見せつけた▼政府から、菅直人副総理や平野博文官房長官ら主要閣僚も訪問。終始上機嫌の小沢氏は、夏の参院選で単独過半数の獲得を目指す決意を表明したという▼党に所属する国会議員の約四割が「小沢詣で」したのだから、すごい求心力だ。側近議員の皆さんには<虎の威を借る狐(きつね)>にならぬようお願いしておきたい▼小沢氏にとって、盛大な新年会の裏で気がかりだったのは、年末年始に報じられた資金管理団体「陸山会」の土地取引疑惑だろう。東京地検特捜部はきのう、大手ゼネコン数社から一斉に事情聴取を始めた。今後は、四億円近い土地購入資金を貸し付けたとされる小沢氏本人の聴取が焦点になる▼<虎は飢えても死したる肉を食わず>。潔白な人はたとえどんなに困っても、不正なものは受けないという例えだ。小沢氏は堂々と聴取に応じ、疑惑を晴らしてほしい。

 

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