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12月22日付 編集手帳

 〈高飛車な物言いをするとき、女はいちばん誇りを()くしているんです〉とは、三島由紀夫の戯曲「葵上(あおいのうえ)」でヒロインが語る言葉である。男も同じだろう。威厳をみずから強調するとき、たぶん、誇りは傷ついている◆最終的な結論は私が判断して決める――このところ、鳩山首相おハコのせりふになりつつある。政府対応の最終権限が首相にあるのは言うまでもないことで、それをあえて口に出して言わねばならないところがつらい◆読売新聞の最新の世論調査で、内閣支持率が55%に下落した。朝日新聞は48%、毎日新聞は55%、各紙調査とも3か月前の政権発足時には70%台の支持率があったことを思えば、有権者のなかに「がっかり」の声が音量を増しているのは確かだろう◆「普天間」で刻まれた“決断できない人”の印象に加えて、政権の頭脳中枢が官邸の首相執務室にあるのか、民主党本部の幹事長室にあるのか、判然としないことも支持率に響いている◆「この私が決断する」と威厳を取り繕う首相は気の毒である。「ホントに? あなたが?」と疑わねばならない世間の心情はもっと気の毒である。

2009年12月22日01時26分  読売新聞)
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