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12月18日付 編集手帳

 歩行者用の信号に立ち止まり、はるか昔、小学校の理科の授業が頭をよぎるときがある。青に変わったらアルカリ(歩け)――液体や気体が酸性かアルカリ性かを判定するリトマス試験紙の色の変化を、そう教わった◆手品のように色が変わっていく様子に目を凝らした覚えがある。国の政策にも、「適切」と「不適切」を判定するリトマス試験紙があったならば、どんなにか便利だろう。外交・安全保障の分野に限れば、じつはある◆核をもてあそび、ひとさまに向けて弾道ミサイルを発射する隣国が喜ぶ政策は「不適切」と判定して、まず誤りはない◆朝鮮中央通信によれば、北朝鮮の政府機関紙『民主朝鮮』が普天間問題をめぐる鳩山政権の対応を称賛したという。「沖縄住民はもちろん、日本社会の全面的な支持を得ている」と。日米両国を結ぶ信頼の(きずな)が弱まるのを期待してだろう。家の周囲をうろつく挙動の怪しい人物から、「その調子、その調子」と戸締まりを褒められてどうする◆“北朝鮮試験紙”の色の変化を見れば、鳩山政権がたどりつつある外交の道にともる信号は「赤」(止まれ!)である。

2009年12月18日01時59分  読売新聞)
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