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12月16日付 よみうり寸評

 〈おお「船長」、わたしの「船長」よ……〉と米国の詩人ホイットマンはリンカーン大統領を(たた)えた。詩集「草の葉」にある◆ひるがえってわが鳩山首相のこと。残念だが「船長」と呼んだ詩を知らない。そうだろう、船の針路を示さない船長などいないからだ。そのうえ荒天や荒海の気配に鈍感な船長もいない◆米軍普天間飛行場の移設問題について、鳩山内閣は結論の先送りを決めた。これを政府方針と呼ぶのも恥ずかしい。決めないことを決めたなんぞしゃれにもならない◆これが「トラスト ミー」「最後は私が決める」の結果なのか。先送りの期限さえ社民党のいいなりで期限なしになった。米側は交渉相手が社民党なのかと当惑しただろう◆もともと確固とした安全保障政策がないせいだろう。「移設を受け入れる自治体など、全国どこを探してもない。名護市の受け入れは奇跡と思ってほしい」(島袋吉和名護市長)の言葉を思い起こす◆普天間は固定化のおそれがある。帰る港も失えば、船は漂流するだけだ。

2009年12月16日14時14分  読売新聞)
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