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12月5日付 よみうり寸評

 いつ誰が使い始めたか定かではないが、「自分へのごほうび」という言葉がある。仕事などで頑張ったと思ったときに自分のお金で贅沢(ぜいたく)をする、というような意味だ◆サラリーマンが仕事で成果を上げたので帰宅途中に赤提灯(ちょうちん)に寄るというのは昔から良くある例。近頃は女性がバレンタインデーに高級チョコレートを買って男性に贈らず自分で食べる例もある◆そう古い言い回しではない。小紙では1990年ごろから紙面に登場する。80年代後半に始まったバブル景気の余熱がまだ残っていたころだ◆お金が飛び交った。少し贅沢してみたいと多くの人が思っていた。そんな時、財布の(ひも)を緩める呪文(じゅもん)が「自分へのごほうび」だった◆景気低迷の今改めてこの呪文を唱えたい。クリスマスも近い。お財布に少し余裕があったら、自分にごほうびを贈ろう、と◆デフレが深刻だ。安売り競争で企業の体力が弱まり雇用と賃金が細る。購買力も下がって安売り競争がさらに激する。この悪循環を食い止める効果が少しあると思う。

2009年12月5日14時17分  読売新聞)
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