
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 59033 Content-Type: text/html ETag: "391cf6-15f4-bd74d780" Expires: Fri, 27 Nov 2009 02:21:05 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 27 Nov 2009 02:21:05 GMT Connection: close
![]() 円急騰 ドル離れ進む世界の投資資金(11月27日付・読売社説)外国為替市場で、ドル離れが加速し、円が急騰した。足元が不安定な日本の景気回復に打撃を与えかねない事態だ。 26日の東京市場の円相場は、1ドル=86円台をつけ、約14年ぶりの円高水準になった。ドルは、ユーロや新興国通貨などに対しても値下がりし、「ドル全面安」の状況を呈している。 藤井財務相は、相場が異常に動いた場合には、円売り介入する考えを示唆した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長も先日、「ドル相場を監視する」と発言し、急激なドル安を ドル売り圧力は強く、円高・ドル安傾向が続くとみられる。日米などの通貨当局が、市場介入の可能性も探りながら連携し、過度な変動を抑える必要があろう。 ドル安が進んでいる最大の要因は、米国の景気回復の足取りが重く、超低金利政策が長期化すると予想されているためだ。 米国の失業率は10%台に上昇し、まさに「雇用なき景気回復」だ。輸出拡大による景気テコ入れを狙い、米当局が本音では、緩やかなドル安を容認している、との観測も背景にある。 さらに厄介なのは、低金利のドルを売って、高金利通貨などに投資する「ドルキャリー取引」が活発化している問題だ。 2004〜07年ごろに目立った「円キャリー取引」に代わり、今回はドルが、世界のマネーの動きを揺さぶっている。 金の価格が史上最高値の1トロイ・オンス=1200ドル近くに急騰した。ドルの「代替通貨」として買われており、ドル離れを示すものだ。投資資金の流入で、原油や穀物価格も上昇している。 急激な円高・ドル安は、デフレに陥り、本格的な景気回復が遅れている日本経済にとって、特に重荷になるだろう。 輸出企業の多くは、今年度下期に1ドル=90円程度の円相場を想定しており、急激な円高・ドル安が続けば、業績には大きな打撃だ。牽引役である企業の体力が弱れば、景気も腰折れしかねない。 ユーロの急騰は、欧州経済の本格回復にも悪影響を及ぼす。ドル離れした投資資金が流入しているブラジルなどの新興国では、バブル経済を懸念する声もある。 結局、世界経済を混乱させるドル安に歯止めをかけるには、米国が「雇用なき景気回復」を脱却し、ドルの信認を取り戻すことが肝要だ。効果的な雇用対策の実施が急務といえよう。 (2009年11月27日01時33分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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