
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 59385 Content-Type: text/html ETag: "21a1aa-15d8-8ad82c0" Expires: Tue, 24 Nov 2009 01:21:09 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 24 Nov 2009 01:21:09 GMT Connection: close
![]() EU大統領選出 欧州は発言力を強化できるか(11月24日付・読売社説)「一つの顔」「一つの声」で発信する欧州連合(EU)の難しさを、改めて示した人選だ。 EUの最高意思決定機関で、加盟国首脳で構成される欧州理事会は、初の常任議長と、新設される対外活動庁を率いる外交・安全保障上級代表を選出した。一般には、EUの「大統領」と「外相」と呼ばれる職務である。 「EUを対外的に代表する」だけで、一国の首脳や外相のような権限はない。だが、これまで欧州理事会の議長は半年ごとの輪番制で、上級代表も、手足となる官僚組織を持たなかった。欧州統合の歩みが進んだのは確かだろう。 両ポストは、国際社会におけるEUの政治的発言力を高めるために設けられた。世界のリーダー役を担う米国と、急速な経済成長を背景に影響力を強める中国に対抗するには、「EUの顔」が必要になる、との判断だった。 だが、常任議長に選ばれたベルギーのファンロンパウ首相は、国内での調整手腕は知られるが、EU域外では無名に近い。上級代表になるアシュトン欧州委員(通商担当、英国出身)も、外交手腕は未知数だ。 「顔」としての適性に疑問が出ても不思議はないだろう。 常任議長の有力候補には当初、ブレア前英首相の名が挙がっていた。しかし、欧州統合の 欧州政界の多数派である保守陣営から常任議長、第2勢力の社民主義陣営から上級代表を選び、しかも、両ポストを小国出身者と大国出身者に振り分けるなど、域内の調和も図られた。 今回の人選は、その利害調整と妥協の産物だった。 欧州石炭鉄鋼共同体に始まるEUは、いつも加盟国間の利害調整に手間取りながら、統合と拡大を続けてきた。知名度より調和を重視した人選びは、EUらしいとも言える。 27か国に膨らんだEUの機構改革を促すリスボン条約は、来月発効する。「大統領」と「外相」の選出は、その序章である。 リスボン条約には、常任議長や上級代表の権限について、詳細な規定はない。その職務に就く人の個性や仕事ぶりが、イメージを作り上げていく、という側面もあるのだろう。 2人の仕事ぶりを、しばらくはじっくりと見守りたい。 (2009年11月24日01時07分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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