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11月13日付 よみうり寸評

 〈地震(なゐ)により谷間の棚田荒れにしを痛みつつ見る山古志の里〉――新潟県中越地震の被災地を見舞われたときの天皇陛下のお歌だ◆即位20年、この間、天皇、皇后両陛下は阪神・淡路大震災を始め、長崎県の雲仙・普賢岳噴火、北海道南西沖地震の奥尻島……数々の被災地を見舞われた◆その折々にご夫妻はひざをつき、同じ目の高さで、被災者を慰め励まされている。そのお姿がいつもまぶたに浮かんでくる。「この20年、象徴として望ましい天皇の在り方を求めつつ、今日まで過ごしてきました」と天皇陛下◆被災地でのお姿は、ご夫妻が求め続けてこられた在り方の自然な表れであろう。もう一つ忘れられない両陛下のお姿は、サイパン島への慰霊の旅◆〈あまたなる命の失せし崖の下海深くして青く澄みたり〉――そのときの天皇陛下のお歌。多くの日本人が身を投げたバンザイクリフに黙礼されたお姿に先の大戦の惨禍に寄せる深い思いを知る◆即位20年をお祝いし、ご夫妻そろってのご健康と末永いご長寿を祈る。

2009年11月13日15時08分  読売新聞)
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