
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 58644 Content-Type: text/html ETag: "391ab6-15b1-f1349540" Expires: Mon, 02 Nov 2009 22:21:10 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 02 Nov 2009 22:21:10 GMT Connection: close
![]() 文化の日 クラシック音楽にも親しもう(11月3日付・読売社説)1890年に建造された旧東京音楽学校奏楽堂は、東京・上野公園の一角にたたずむ、日本で最も古い木造の洋式音楽ホールだ。 かつて滝廉太郎がピアノを弾いたステージでは、今も様々な演奏会が開かれている。 きょうは「文化の日」。落ち着いたコンサートホールで生の名演奏に接するのも、「芸術の秋」の一つの過ごし方だろう。 携帯音楽プレーヤーにネット上のデータをダウンロードし、手軽に音楽が楽しめる時代である。 ドイツの名門オーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団も演奏会をネット中継し、新たなビジネスを展開している。 しかし、迫力ある音響や繊細な音色は、生の演奏を通じてこそより鮮明に味わうことが出来る。 今年6月には全盲のピアニスト辻井伸行さんが米国のバン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した。 点字の楽譜を使わず、右手と左手の部分をそれぞれ別々に録音した演奏を聴いて、曲を覚えたという。独自の努力に裏打ちされた才能あふれる演奏は、会場の聴衆を魅了した。 近年は、若手の音楽家が海外のコンクールに次々と挑戦し、優秀な成績をおさめている。そうした人材が日本のオーケストラに入団し、日本の音楽界のレベルアップにもつながっている。 しかし、不況の中でクラシック音楽界をめぐる状況は厳しい。 大手スポンサーのいない自主運営のオーケストラでは、法人会員の企業が次々と寄付を打ち切り、運営資金が削減されている。地方自治体が出資しているオーケストラも、財政難の中で助成金がカットされる例も少なくない。 必要な支援は当然だが、音楽界の側にも、堅苦しいと敬遠されがちなクラシック音楽の魅力を広く伝えファンの裾野を広げていく努力が不可欠だ。 子供たちが楽器に触れる機会を設けているオーケストラや、主催者の協力を得てリハーサルを公開している音楽ホールもある。 毎年東京や金沢などで開催されている〈ラ・フォル・ジュルネ「熱狂の日」音楽祭〉は、今春約80万人の来場者を集めた。 低料金で世界の著名な演奏家の名演を聴ける企画の成功は、クラシック音楽の潜在的なファンの広がりを示しており心強い。 演奏家や愛好家も含めて関係者がお互いに知恵を出して、日本の音楽文化を育ててもらいたい。 (2009年11月3日01時33分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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