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10月26日付 よみうり寸評

 優勝チームの胴上げがなくて、負けた楽天の野村克也監督が胴上げされた。相手チーム、日本ハムの選手たちも胴上げの輪に◆こんなシーンは見たことがない。24日の札幌ドーム。監督在任4年目で弱小・楽天を2位に押し上げた功績をたたえ、その日限りでグラウンドを去る人へ何よりのごほうびの胴上げに見えた◆加えて、それは1954年(昭和29年)テスト生として南海ホークスに入団してから55年の長い歩みに対しご苦労さまの思いも込めた胴上げだったと思う◆野村監督は〈人生〉という2文字に「人として生まれる」(運命)「人として生きる」(責任と使命)「人を生かす」(仕事、チーム力)「人を生む」(繁栄、育成、継続)を連想するという◆著書の「野村ノート」にそう書いている。監督は「人を生かす」を実践、選手には「人として生きる」ことを徹底的に教え込んだ◆監督の座になお未練の弁を随分聞いたが、この異例の胴上げには「自分ほど幸せ者はいない」思いを十分かみしめたに違いない。

2009年10月26日15時23分  読売新聞)
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