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10月21日付 よみうり寸評

 〈相対的貧困率〉とは国内の低所得者の割合を示す指標だ。日本のそれは2007年の調査で15・7%◆ほぼ7人に1人が貧困ということ。国民一人ひとりの所得を順に並べて、真ん中になる人を定め、その額の半分に及ばない人が全体のどれだけいるかという数字がこれだ。長妻厚生労働相が20日の記者会見で発表した◆と聞いて、先日見たNHKスペシャル「セーフティーネット・クライシス」を思い浮かべた。「子どもに貧困がしのびよる……家で食事ができない。学費が払えない」の映像だ◆熱があっても病院へは行かずに、学校の保健室へ直行する子、朝晩の食事が抜きで昼の学校給食が頼りの子、授業料滞納がかさむ生徒にアルバイトを勧める教師◆貧困率の反映がこれらの映像だろう。こんなピンチに追い込まれた子たちが不憫(ふびん)でならない。非正規雇用の増加などによる格差拡大、それに追い打ちをかけた不景気、そんな深刻な背景がある◆〈一億総中流〉などと言ったのはいつのこと、どこの国?の感がある。

2009年10月21日13時41分  読売新聞)
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