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春秋(10/22)

 「イミフー」と若者がよく口にしている。意味不明のことだが、これにはいろいろな思いがこもっているらしい。実は意味は分かるけれど理解できない、という場合にも使われるのだと北原保雄氏監修の「みんなで国語辞典!」にある。

▼日本郵政の新しい社長に元大蔵事務次官をあてる人事はどうだろう。旧大蔵省きっての逸材で、10年にひとりと評された大物次官で、今も政官界に太いパイプを持ち……と聞かされればなるほどとは思う。しかし新政権のめざす天下りの根絶や「脱官僚」はどこへ行ったのやら、どうも胸にストンと落ちない話だ。

▼いや、郵政の官業回帰に躍起の亀井大臣としては、かくも意味深い起用はないと考えているのかもしれない。事業を民から官へと逆戻りさせるのだ。それにふさわしいトップを据えた次第だろうか。こうしてすっかり先祖返りしそうな巨大組織をどう舵(かじ)取りするのか、肝心なところは見えないままの人事劇である。

▼「青竹を割ったような剛直な人だ」などと亀井さんが元次官を持ち上げれば、民主党の原口総務相も「最高、最適な方」と褒めちぎっている。たしかに出身がどこであれ能力識見が第一。とはいえ、昨年の日銀総裁人事で元官僚をかたくなに拒んだ民主党の姿は記憶に新しい。やはりイミフーとつぶやきたくなる。

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