HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 56637 Content-Type: text/html ETag: "f3571-1135-d7960d00" Expires: Wed, 14 Oct 2009 22:21:15 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 14 Oct 2009 22:21:15 GMT Connection: close 10月14日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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10月14日付 よみうり寸評

 〈汗牛充棟〉――蔵書が非常に多いことのたとえ。転じてたくさんの書物。唐の文人・柳宗元の文が出典◆汗をかいた牛が小屋いっぱいにいるなどと読んではいけない。膨大な書物は積み上げれば家の棟木に届くほどいっぱいになる。それを運び出せば牛馬でも汗だくになるほどだということ◆きのう、札幌市東区の古書店「デイリーブックス」で3列の本棚が次々に倒れ、客の中3、小5の姉妹と男性店員の計3人が下敷きになった。小5の妹は胸を強く打って意識不明の重体。姉と店員も頭や手などにけがをした◆本棚は高さ2メートル、幅5・4メートル、奥行き35センチ。約50センチ間隔で並んでいた3列が倒れてきては、人も一緒に将棋倒しになる。少女などひとたまりもない◆地震でもないのにこの始末は店の手抜かり。崩れ落ちた大量の漫画本などが店内にあふれんばかり。救急隊は除雪スコップでかきわけ、かきわけ進むほどだった◆書店なら汗牛充棟状態は当たり前だが本棚は倒壊のおそれなどないよう固定するのが心得だろう。

2009年10月14日13時45分  読売新聞)
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