
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 57801 Content-Type: text/html ETag: "1041b1-1614-fb823000" Expires: Sat, 10 Oct 2009 23:21:09 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 10 Oct 2009 23:21:09 GMT Connection: close
![]() ウィニー無罪 それでも大切な技術者の良心(10月11日付・読売社説)どんな技術も使い方次第だ。だが、悪用されないよう努めるのが技術者の良心ではないか。 インターネットを経由して映像などのファイルを交換するソフト「ウィニー」を開発した元東京大大学院助手が著作権法違反のほう助罪に問われた事件の控訴審で、大阪高裁は逆転無罪の判決を言い渡した。 1審の京都地裁は、ウィニー利用者の多くが違法コピー映像などを交換することを知りながら、ウィニーをネット上に公開したことがほう助に当たるとした。 高裁は、ほう助の範囲を限定した。1審のように悪用を知りながら提供しただけでは足りず、悪用することを「勧めて」ソフトを提供した場合に限るとした。 ネットを介した不特定多数へのソフト提供は、高裁判決が述べた通り「新しいほう助犯の類型」だろう。どこまで罪を問うべきか判断が分かれたのは致し方ない。 1審判決に沿うと、ウィニーの悪用が続く限り、元助手が無限にほう助罪に問われかねないとの高裁の指摘ももっともだ。 ただ、結果は逆転無罪でも、元助手に社会的、道義的責任がないと言えるだろうか。 ウィニーも他の技術と同じく二面性がある。情報交換に役立つと同時に違法コピーの流通にも悪用できるため、両判決とも「価値中立のソフト」と認めている。 だが、特徴である「匿名性」ゆえに、悪用されると違法な利用者にたどり着くのが難しい。このため違法コピー流通や、規制強化が求められている児童ポルノの交換にも依然、使われている。 1審判決も、匿名性が悪用を促すと指摘している。元助手は悪用を控えるよう呼びかけたこともあるが、これほど悪用されると予想はしなかったのだろうか。 ウィニーを狙ったウイルスソフトも 絶対に安全な技術はない。技術者は、むしろ謙虚に、より安心して使える仕組みを工夫するというモラルがあって当然だろう。 ネットは世界中につながっている。子どもから大人まで多様な利用者がいる。悪用されたときの影響の大きさを考えれば、技術者のモラルは一層重い。 政府も、違法なネット利用の監視と取り締まり体制を強化することが求められる。安全なネット利用につながる技術開発も後押しすべきだ。必要な法制度の検討も進めていかねばならない。 (2009年10月11日01時13分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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