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10月5日付 編集手帳

 国連はじめ国際機関の間で、「日本と言えばPBI」という悪評が定着している、と教えられた。PBIはプログラム・バジェット・インプリケーションの略。予算がこの先増える可能性、ということだ◆小泉構造改革の一環で政府開発援助(ODA)が年々削減された。限られた予算を効果的に使うには、「顔の見えるODAが大事だ」として、2国間援助が重視された。その分、国際機関に回せるパイが小さくなった◆加えて、日本が義務的に払わなければならない「分担金」は国際機関予算の16・6%と決まっている。国際機関が事業を拡大すると分担金まで増えてしまい、実際の援助に回すパイはますます小さくなる◆それはたまらぬと外務省が国際機関の事業に目を光らせ、会議のたびにPBIがあるかを尋ね、予算が増える案件にノーと言い続けた。その結果が、この不名誉なレッテルである◆金の切れ目が縁の切れ目とばかり、日本が会議で頼み事をしても、断られる場面も出てきたそうだ。ダイエットも大事だが、日本外交の基盤が“骨粗しょう症”化しては困る。援助外交の再点検は急務であろう。

2009年10月5日01時06分  読売新聞)
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