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9月29日付 よみうり寸評

 優勝することは難しい。連覇はさらに難しい。もっと難しいのは一度失った覇権を奪還することだ◆自民党の谷垣禎一新総裁はこの言葉をかみしめていることだろう。「みんなでやろうぜ」は物静かな印象から脱皮しようと腹の底から絞り出した声に聞こえた◆長いこと政権党に慣れきっていた自民党は総選挙に大敗、野党に転落して呆然(ぼうぜん)としている。3人で争った総裁選も盛り上がりに欠けた。谷垣氏の選出はこのメンバーなら順当な結果だろうが、有力候補の多くは不出馬だったから物足りない◆が、大敗の反省、分析は欠かせないにせよ、いつまでも後ろ向きでは政権奪還はおぼつかない。「政権交代で始まる不可逆的な地殻変動」などとも言われている◆失った覇権の奪還は困難だが、不可逆ではない。大相撲の朝青龍、テニスの伊達公子を見よ。谷垣氏に朝青龍の振る舞いは似合わないが、「俺がザイルのトップで登る」の意気を高めればいい◆いわば火中の栗を拾った総大将。その足を引っ張れば党は谷底のままだ。

2009年9月29日13時38分  読売新聞)
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