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9月28日付 よみうり寸評

 〈会社の風土〉―JR福知山線の脱線事故当時、JR西日本のトップがこの言葉を使ったのを思い出した◆人間の思想や文化はそれぞれの地域の風土に根ざしているという。会社にも風土があるなら、社員の考え方や行動は会社の風土にはぐくまれ、形作られる◆JR西日本はあの大事故から会社の再生を誓ったが、会社の風土の見直し、再建となると、容易ではなさそうだ。脱線事故の調査を巡る情報漏洩(ろうえい)でまた別のルートが判明した。最初は前社長が航空・鉄道事故調査委員会(事故調)から最終報告書を公表前に受け取った件だった◆今度は現副社長が事故調への接触を指示していた件だ。どちらも旧国鉄時代の先輩後輩の関係によるルートだった◆前社長は報告書の文言削除まで望んだという。被告が裁判官と裏で通じていたようなもの。言語道断だ。2人は〈軽率で不適切な行為〉と同じ言葉で謝罪している◆軽率も、不適切もJR西日本の風土が育てたのか。旧国鉄同士だった事故調の風土にも疑問符がつく。

2009年9月28日14時02分  読売新聞)
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