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さあ5連休、という方もおられよう。敬老の日が03年から第3月曜に移され、今年のように翌々日が秋分の日になることがある。挟まれた火曜も規定で休日に転じ、初の「シルバーウイーク」が成立した▼二つの祝日が同じ週の月と水に並ぶのが5連休の条件。次は6年後、その次はさらに11年後で、今世紀は14回と数えた人もいる。日本での皆既日食ほど珍しくはないが、黄金週間のように毎年あるわけではない▼芸事の場合、けいこを1日休めば自分に分かり、2日休めば師匠に知られ、3日休めば客にばれるという。5日休んだら別人だろう。そんな「休みの魔力」を逆手にとって、ここで心機一転という手もある。とりわけ今年は、ひと区切りの機運が世に満ちている▼主が代わった政治の世界は「リセット」著しい。外相は日米密約の調査を命じ、国交相は巨大ダムの建設中止を告げた。厚労相や総務相も予習抜かりなく、早速ひと暴れの気配だ。各紙調査の内閣支持率は久しぶりの70%台。世論を後ろ盾に、霞が関との知恵比べが始まる▼片や出直しの自民党。再起を期しての総裁選は、64歳の元財務相に46歳の2人が挑む構図になった。党の支持率は10%台まで落ち込み、もはや失うものはない。与党ぼけの頭を、民主党をしのぐスピードで切り替えるのみだ▼秋思(しゅうし)という言葉がある。夏の熱情の揺り戻しか、これからの思索は深く静かに、胸奥にたたずむ。「変化」への陣容が整い、本当の激変まで間がある連休。どこかで、国の行く末に思いを巡らすのも悪くない。