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9月13日付 編集手帳

 昔から新しい行政組織ができる際には、名前をめぐって議論があった。1937年(昭和12年)に厚生省の新設が決まった時も、当時の紙面が様々に報じている◆最初の名称案は「保健社会省」だったが、枢密院が「社会の字句は不穏当」と異を唱えた。戦前は「社会」という単語に思想的な印象を持つ人もいたらしい。結局、書経にある「厚生」の語を冠した案に替えられたが、これも「中国の江西省と間違われそうだ」と心配されたようである◆略称がまた厄介だ。現在の中央省庁も8年前の再編時に「国交省では外務省と混同する」「ケイサン省はお金の計算をする役所か」などと揶揄(やゆ)されて、定着するまで少々時間を要した◆鳩山政権は「国家戦略局」と「行政刷新会議」を新設するという。フルネームはまあいいとしても、国家戦略担当大臣は「国戦相」だと少し物騒じゃないかしら、行政刷新担当大臣が「行刷相」では文書印刷が所管のような…◆などと余計な心配が思い浮かぶところに、いよいよ新政権発足近しを実感する。新たな組織の名も、中身がきちんと伴うなら、いずれ違和感は消えるだろう。

2009年9月13日01時11分  読売新聞)
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