HTTP/1.1 200 OK Date: Sun, 13 Sep 2009 01:17:48 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:H2B成功 役割と期待が増した:社説・コラム(TOKYO Web)
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【社説】

H2B成功 役割と期待が増した

2009年9月12日

 国際宇宙ステーション(ISS)へ物資を運ぶわが国初の無人補給機「HTV」が十一日未明、国産の新型ロケット「H2B」で打ち上げられた。宇宙開発のさらなる発展に弾みをつけよう。

 直径四・四メートル、長さ十メートルと大型バスほどもある円筒形の補給機が宇宙空間でH2Bロケットから分離され、予定軌道に投入された。

 四・五トンの食料や水、実験装置などを積み、十八日にもISSにドッキングする。

 高度約四百キロの軌道を周回するISSには、生活物資や新しい実験装置、バッテリーなど定期的に交換が必要な機器を運ばなければならない。こうした物資の輸送は各国が分担することになっている。

 米スペースシャトル以外の補給機としてはこれまでロシアの「プログレス」と欧州宇宙機関の「ATV」が使われた。HTVの強みは、プログレスやATVが船内用物資のみを輸送するのに対し、船内用・船外用のどちらの物資も輸送できるうえ、ISSへの物資搬入口がプログレスなどよりも大きいので大型の船内機器・機材を搬入するのに適していることだ。

 老朽化したシャトルの退役後、物資輸送の中核的な役割を担うことが各国から期待されている。

 米国は月面や火星探査に乗り出すためISSの運用を二〇一五年で打ち切り、シャトルの打ち上げも来秋にはやめる予定だった。

 ところが、米航空宇宙局の専門委員会は八日、財政事情からISSの運用を二〇年まで、シャトルの利用を一一年前半まで延長することを求めた報告書をまとめた。

 ISSが運用継続されればわが国にとって朗報だ。

 多額の税金を投入して開発してきた日本の実験棟「きぼう」は七月に完成したばかりで、この先六年間しか利用できないのでは成果を十分に発揮できないからだ。

 HTVの三分の一ほどのスペースは地上と同じ一気圧に保たれ、温度なども制御されている。生命維持や緊急脱出装置などを備えれば将来、有人宇宙船になり得る。

 今回を皮切りに毎年一機、合計七機打ち上げが決まっているが、ISSの運用が継続されれば打ち上げ回数はさらに増えることが予想される。

 その間に有人飛行に必要な安全性や信頼性を確保するための技術を習得することができる。

 政府の宇宙開発戦略本部は先に将来の月面有人探査も視野に入れた基本計画をまとめた。その具体化の議論を活発にしたい。

 

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