HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 55878 Content-Type: text/html ETag: "ad697-11c3-dae6e780" Expires: Fri, 11 Sep 2009 01:21:15 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 11 Sep 2009 01:21:15 GMT Connection: close 9月10日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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9月10日付 よみうり寸評

 〈爾俸爾禄 民膏民脂〉――なんじの俸 なんじの禄は 民の(こう) 民の脂なり。俸も禄も給料のこと。膏も脂も動物性のあぶらだ◆〈なんじの給料は国民の税金なり〉と読めばいい。古代中国の君主が役人に与えた戒めの言葉だ。今に通じる公務員の心得だが、不正経理問題の千葉県職員は何と心得ていたのだろうか◆不正は県庁全体の規模で発覚、2007年度までの5年間で約30億円に上る。全庁401部署のうち96%の383部署で行われていた。それ以前から組織的に長く続いてきた()しき慣行とみられる◆架空の発注により代金を業者に管理させる「預け」、事実と違う請求書を出させて別の物品を納入させる「差し替え」……不正の手口がおぞましい◆職員個人の私的流用と疑われるものが1億円を超える。〈なんじの俸禄は民の膏脂〉を忘れている。重税を課すことは〈民の膏血を絞る〉ともいう◆先例は岐阜、愛知などにあった。森田健作知事ならずとも頭に血が上る。他の自治体も他人事(ひとごと)ならずと知るべし。

2009年9月10日13時44分  読売新聞)
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