HTTP/1.1 200 OK Date: Fri, 11 Sep 2009 01:17:53 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:よほど魅力がある、ということだろう。思いつくまま並べれば、…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2009年9月11日

 よほど魅力がある、ということだろう。思いつくまま並べれば、北野武、松本人志、桑田佳祐、村上龍、池田満寿夫(故人)、大森美香…。本業は芸人、ミュージシャン、作家、美術家、脚本家の各氏だが、いずれも「映画監督」に進出した人たちだ▼かつて「男が一度はやってみたい職業」と言われたのは、プロ野球の監督、オーケストラ指揮者、そして連合艦隊司令長官。しかし、映画監督の大島渚さんが以前、本紙に書いていた説だと、元はプロ野球の監督ではなく、映画監督が入っていたのだそうだ▼ところで、過日の報道によれば、北朝鮮の朝鮮労働党内に「映画部」が新設されたらしい。金正日総書記が「なぜ最近、いい映画がないのか」と不満をもらしたのがきっかけとか▼総書記は二万本とも言われるコレクションを持つ大の映画好き。「寅(とら)さん」ファンとして決していい気はしないが、かつて総書記の料理人だったという藤本健二さんの著書によれば『男はつらいよ』シリーズがお気に入りという▼過去には韓国人の監督、女優夫妻を拉致して映画制作させたこともある。その“映画愛”はグロテスクというほかないが『映画芸術論』なる著作まであるそうだから、映画部で独裁者好みの「いい映画」を撮らされる人というのも気の毒である▼すべての映画監督が「あこがれの職業」というわけではない。

 

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