HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 57525 Content-Type: text/html ETag: "395f86-157f-3fa20c00" Expires: Wed, 09 Sep 2009 00:21:10 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 09 Sep 2009 00:21:10 GMT Connection: close 自民議員総会 首相指名選挙が苦肉の策とは : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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自民議員総会 首相指名選挙が苦肉の策とは(9月9日付・読売社説)

 自民党は、衆院選大敗後初めて開いた両院議員総会で、16日の首相指名選挙では、若林正俊両院議員総会長名を書くことを満場一致で決めた。

 だが、首相指名選挙への対応をめぐり党内に広がっていた混乱をひとまず収拾したに過ぎない。

 解党的出直しを言うなら、党が置かれている現状を厳しく見つめ、具体的な再建策の検討を急がねばならない。

 執行部は当初、現総裁の麻生首相名の投票で臨む方針だった。しかし、党内から強い反発が出て、「白紙投票で臨む」案が浮上したが、これにも、「国会議員としての責務を放棄する行為だ」と異論が相次いだ。

 結局、党大会に代わる最高議決機関である両院議員総会のトップへの投票で落ち着いた。

 国会議員は本来、首相指名選挙では所属政党の党首に投票するものである。もってのほかの白紙投票は避けられたが、党首でもない両院議員総会長の名を書くのも、所属議員の結束を優先させた苦肉の策でしかない。

 こうした事態に追い込まれたのは、衆院選投開票からすでに10日近くたつのに、麻生首相の後継総裁も決められないまま、迷走したからだ。

 総裁選は、18日告示―28日投開票の日程で実施し、一般党員票に基づく地方票を300とすることが決まった。

 地方票が国会議員票(200)を上回るのは、総裁選史上、初めてだ。民主党に比べて依然、強固な地方組織を、総裁選を通じて活性化させ、党再建の活力を引き出そうとする狙いだろう。

 しかし、すでに自民党の各都道府県連では、選挙惨敗による動揺が広がっている。

 国会議員が1人もいなくなった滋賀県では、自民党の県議会会派が分裂した。会派を離脱した若手県議たちは、民主党と協調路線を取る方針を示している。

 総会では、当選回数別代表による新体制移行チームを設け、具体的な再建策の検討に着手することになった。しかし、選挙に敗北するたびに実施してきた旧来の手法で、党再生の道を見いだすことができるのか。

 読売新聞が選挙直後に実施した世論調査によれば、自民党が再び政権復帰できると答えた人は66%に上っている。

 有権者のこうした期待に応えるためにも、自民党は強い危機感を持って、新総裁選びに取り組むことが大事だ。

2009年9月9日01時13分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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