HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 56546 Content-Type: text/html ETag: "f4f64-1233-3a74a040" Expires: Wed, 26 Aug 2009 20:21:15 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 26 Aug 2009 20:21:15 GMT Connection: close 8月26日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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8月26日付 よみうり寸評

 「(かえで)のようなる手をひろげ……小石を拾い塔と積む。一重積んでは父のため、二重積んでは母のため」◆〈(さい)の河原〉の祭文は深い哀調を帯びている。子どもが死んでから行くといわれている冥土(めいど)の河原、子どもたちはそこで父母を恋い、小石を積んで塔を作ろうとするが、何度積んでも鬼が来て崩してしまうという話だ◆そこへ地蔵菩薩(ぼさつ)が現れ、子どもを救うのが結末だが、〈賽の河原の石積み〉はむなしい努力のたとえになっている。〈飲酒運転撲滅〉の悲願を積んでも積んでも崩れる石積みにしてはならない◆きのう25日は、福岡市「海の中道大橋」で幼児3人が飲酒運転の犠牲になった追突事故からちょうど3年の命日だった◆「飲酒運転撲滅旬間」でもあったその日、こともあろうに福岡県警・小倉南署の巡査部長が国道を逆走、衝突事故を起こし、ひき逃げで逮捕された◆酩酊(めいてい)の末とみて、酒酔い運転、危険運転致傷容疑でも調べている。賽の河原の石積みを崩す鬼の役回りを演じるなど言語道断の警察官だ。

2009年8月26日13時52分  読売新聞)
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