
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 57790 Content-Type: text/html ETag: "ba173-15d2-b05a4cc0" Expires: Tue, 25 Aug 2009 02:21:10 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 25 Aug 2009 02:21:10 GMT Connection: close
![]() アフガン選挙 まず必要な正当性の確保(8月25日付・読売社説)政情の安定化にはほど遠い。そんな現実を如実に示すアフガニスタン大統領選である。 投票日は予想通り、旧支配勢力タリバンによるテロや銃撃にさらされ、警察官や有権者が死亡した。7000か所の投票所のうち800か所が閉鎖を余儀なくされた。 それだけでも、選挙に疑義を挟まれかねないのに、選挙結果をめぐる有力候補の動きが、一層の混迷を引き起こしつつある。 再選を狙うカルザイ大統領と、対立候補であるアブドラ前外相の両陣営とも、勝利宣言をして譲らないためだ。加えて、双方から200件以上の選挙不正の申し立てが提出された。 憂慮すべき事態だ。誰が選出されようと、今、何より求められるのは、新政権の正当性である。それが揺らげば、アフガン統治はほとんど不可能になるだろう。 両陣営は、党派性むき出しの行動を慎み、票の集計や不正の調査に関しては、独立機関に判断を委ねるべきだ。 タリバンは8年前、アフガンから放逐されたはずだった。それが今や、南部や東部といった地方のみならず、首都カブールの治安を脅かすまで復活した。 そうした事態を許した最大の責任は、カルザイ政権にあると見るべきだろう。 治安改善を果たすことができなかったのは明らかだが、当然、経済復興もままならず、多くの失業者が生まれた。生活のために、タリバン側に立つ国民が少なくないとさえいわれる。 政府高官らの間に、汚職や腐敗のうわさが絶えないのも、カルザイ政権の統治能力の欠如を物語っている。有力者との政治的取引をためらわないカルザイ氏の手法には、内外から批判も多かった。 懸念されるのは、米英を中心とする国際社会の間に、支援疲れが見られることだ。タリバンの復活で、駐留外国軍兵士の犠牲者が急増していることが、各国民の 最近の世論調査で、米国民の過半数が、アフガンでは「戦う価値がない」と疑問視していることが分かった。しかし、オバマ米大統領は、「テロとの戦い」の主戦場をイラクからアフガンへと移し、兵力増派を約束してきた。 アフガンを見放すわけにはいかない、ということだろう。大統領選を見ても、治安部隊の強化が急務だ。資金面を含む多様な支援も必要だ。新政権に、注文をつける場面が増えるだろう。 (2009年8月25日01時26分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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