
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 58252 Content-Type: text/html ETag: "fec41-1657-cb46a5c0" Expires: Wed, 19 Aug 2009 20:21:11 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 19 Aug 2009 20:21:11 GMT Connection: close
![]() 金大中氏死去 問われ続ける太陽政策の功罪(8月20日付・読売社説)韓国大統領として初の北朝鮮訪問で金正日総書記と会談し、ノーベル平和賞を受賞した金大中氏が85歳で亡くなった。 韓国の現代史は、金大中氏を抜きに語ることはできない。激動する政治の渦の中心に、その身をおいた生涯だった。 36年前、東京で韓国情報機関要員に拉致され、ソウルに強制的に連れ戻された金大中事件で、世界にその名が知れ渡った。 以来、当時の韓国政権から収監や自宅軟禁など それに屈せず民主化運動の先頭に立ち続けた勇気が、軍事政権を 4回目の挑戦で大統領となると、未曽有の経済危機を大胆な構造改革で克服し、韓国を情報技術(IT)先進国に躍進させた。 大きな一歩を踏み出しながら、期待通りにことを運べなかった重要な課題もある。 金大統領は98年、小渕首相と日韓共同宣言に署名し、過去の歴史問題に区切りをつけ未来志向の関係を発展させるとした。日本の大衆文化を解禁して、日韓の往来が急増する契機を作った。 しかし任期後半、韓国のナショナリズムに押された形で、韓国政府は日本の中学歴史教科書の検定内容の修正を要求した。歴史認識をめぐる双方のわだかまりは解けないままに終わった。 北朝鮮との関係では、経済支援によって金正日体制の変化を促すという太陽政策を掲げた。「敵対」から「共存」への路線転換は、朝鮮半島情勢に新局面を開いた。 だが、北朝鮮が核とミサイルを格段に強化した現状を見れば、支援は北朝鮮の核開発につながっただけ、との批判は免れない。 金大中氏の死は、今後の朝鮮半島情勢にどんな動きをもたらすのか。太陽政策を支えた盧武鉉前大統領の自殺に次ぐ今回の死去は、北朝鮮に大きな痛手だろう。 北朝鮮は、金総書記の弔電に続き、弔問団も派遣するという。これを機に、南北対話再開を模索する可能性がある。 韓国の李明博大統領は、核放棄の決断を促し、南北の通常戦力削減協議の開始を提案している。平和共存を唱えながら軍事的な緊張を緩和する措置を講じなかった太陽政策の欠陥を補うものだ。 太陽政策が肯定的に評価されるとすれば、それは、北朝鮮が核を放棄し、半島の平和定着に向けた南北対話に取り組む時だろう。 (2009年8月20日01時04分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
![]() ![]() ![]() |
![]() |
今週のPICK UPPR
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() |
▲この画面の上へ |
会社案内|
サイトポリシー|
個人情報|
著作権|
リンクポリシー|
お問い合わせ| YOMIURI ONLINE広告ガイド| 新聞広告ガイド| 気流・時事川柳(東京本社版)への投稿| 見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright © The Yomiuri Shimbun. |