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8月19日付 よみうり寸評

 〈波乱万丈、七転び八起き〉――きのう85歳で逝った金大中氏の生涯の激動はこんな表現では及ばない◆東京のホテルから韓国中央情報部(KCIA)に拉致された「金大中事件」は1973年のこと。80年の「光州事件」では内乱陰謀罪に問われ死刑判決(後に減刑)を受けた。97年に4度目の挑戦で大統領に当選したときは、もう古希を超えていた◆2000年には〈太陽政策〉を掲げ、北朝鮮の金正日総書記と初の南北首脳会談を行い、ノーベル平和賞を受けた。山あり谷ありの生涯でこれが絶頂だったであろう◆しかし、輝けるノーベル賞も氏には〈(いばら)の冠〉だったのではないかとの評もある。核に関するその後の北の振る舞いなどを思えばうなずける◆太陽政策は思うようには実らず、心残りではあろうが、北との交渉がすんなり進むわけがない。朝鮮半島のことわざで言えば、空の星を取るほど難しい。北風か太陽かは韓国政治の果てない対立軸だ◆業績の評価は分かれるが、空の星取りに挑んだ不屈の生涯を悼む。

2009年8月19日16時20分  読売新聞)
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