HTTP/1.1 200 OK Connection: close Date: Tue, 18 Aug 2009 03:18:22 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Age: 0 東京新聞:「稲妻」がまた驚異の走りを見せた。ベルリンで開かれた陸上世…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2009年8月18日

 「稲妻」がまた驚異の走りを見せた。ベルリンで開かれた陸上世界選手権の男子100メートル決勝でジャマイカのウサイン・ボルト選手が出したタイムは9秒58。北京五輪で自身が樹立した世界記録を0秒11も縮めた▼人類未踏の9秒5台という壁をあっさりと乗り越えたボルトは試合後「自分には何でも可能だと思う」と豪語した。さらなる記録更新を可能にする勢いが、二十二歳のこの若者には宿っている▼勢いの差が勝敗を左右するのはスポーツだけではない。衆院選はきょう公示日を迎える。本格的な舌戦がスタートするが、民主党の勢いには大きな陰りは見られない▼日本記者クラブで開かれた十七日の党首討論会では麻生首相以上に「次期首相」としての民主党の鳩山代表への質問が集中。「政権を獲得したかのような前提で、守りに回っている気がしてならない」と鳩山代表が厳しく問われる場面もあった▼ただ、民主党の勢いも政策の支持というより、敵失に乗じた面がある。非正規雇用の労働者を増やし格差を広げた小泉改革。ポスト小泉は二人の首相が続けて政権を投げ出し、解散を先送りした麻生首相も発言が大きくぶれる失態を重ねた▼今回は小選挙区制度の下で五回目の総選挙だ。政権交代という壁が初めて破られるのか。各党が競い合うマニフェストを比較しながら、歴史的な選挙に向き合いたい。

 

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