HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 56111 Content-Type: text/html ETag: "fdea1-114e-98ce5c0" Expires: Fri, 07 Aug 2009 23:21:18 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 07 Aug 2009 23:21:18 GMT Connection: close 8月7日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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8月7日付 よみうり寸評

 〈美人薄命〉――中国・宋代の人、蘇軾の詩「いにしえより佳人はまさに命薄く……」による言葉で、もとは佳人薄命だった◆〈命〉は運命または、いのち。薄命は薄幸・不運または短命だ。女優・大原麗子さんの突然の訃報(ふほう)にこの言葉を思う。〈好感度NO1〉といわれ、映画にテレビに舞台に、あれほど活躍した人を〈薄命〉というのは必ずしも当たらないかも知れない◆しかし、死後2週間以上で発見された62歳の〈孤独死〉を思うと、やはり〈美人薄命〉だろう◆手足の神経がマヒする難病「ギラン・バレー症候群」に悩まされ、老母の介護も抱えていた。2度の結婚と離婚もあった。華やかな芸能生活を振り返ると余計に〈諸行無常〉を思う◆1964年、NHKの新人オーディションに合格したのは東京五輪の年だった。「男はつらいよ」で2度のマドンナ役、テレビの大河ドラマ「春日局」や「すこし愛して、なが〜く愛して」のCM……が懐かしくも悲しい◆それにしても、近ごろ〈孤独死〉が多すぎないか。

2009年8月7日13時54分  読売新聞)
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