
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 57914 Content-Type: text/html ETag: "15e7ff-1627-727427c0" Expires: Wed, 05 Aug 2009 22:21:05 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 05 Aug 2009 22:21:05 GMT Connection: close
![]() 原爆忌 オバマ非核演説をどう生かす(8月6日付・読売社説)広島、長崎への原爆投下から64年がたつ。惨禍を経験した人々の核廃絶への切なる願いに、今年は一筋の光明が差しているようにみえる。 オバマ米大統領による今年4月のプラハ演説である。 大統領は、「核兵器を使用したことがある唯一の核保有国」として、「核兵器のない世界」の実現に向けて「行動する道義的責任」があると明言した。 むろん、当時、継戦能力を失っていた日本に対し、残虐兵器を使ったこと自体の責任を認めたわけではない。 しかし、原爆投下を正当化する風潮が、なお根強く残る米国の大統領のこの発言が、ヒロシマ、ナガサキに感動と希望をもたらしたことは、疑いがない。 オバマ大統領は、この気持ちを裏切ることなく、ロシアとの新核軍縮交渉推進や、米国の核実験全面禁止条約(CTBT)批准に、指導力を発揮してもらいたい。 オバマ演説のもう一つの側面にも、目を向ける必要がある。 大統領は演説で、核廃絶は「おそらく私の生きているうちには達成されない」と述べた。世界の核状況はそれだけ厳しい。 米露英仏中の5か国以外の核保有を禁じた核拡散防止条約(NPT)体制は、インド、パキスタンの核保有以降、 テロリストの手に核兵器・関連物質が渡る危険も増している。 核保有国のNPT上の責務である軍縮に、米国がようやく本腰を入れるのも、最も 日本も、深刻な核の脅威の下にある。北朝鮮は先にミサイル発射や2度目の核実験を強行した。 北朝鮮の核ミサイルなどに対して日本は、米国の「核の傘」に頼らざるを得ない。オバマ演説のあと、日本政府が、核抑止力の低下を懸念して「傘」の再確認に動いているのは当然のことだ。 他方、民主党の岡田幹事長は、米国に核の先制不使用を宣言するよう主張すべきだと言う。 敵国の先制使用に対して、米国の報復まで禁止するわけでないから、「核の傘」から半分外れると説明するが、これでは「傘」は役立たないのではないか。 核廃絶を希求する一方で、核抑止力に依存せねばならぬ重い現実がある。核軍縮も、日本の平和と安全が損なわれないよう、着実に取り組むことが肝要だ。 (2009年8月6日01時24分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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