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8月5日付 よみうり寸評

 北朝鮮で何か前向きのような動きがあったとき、いつも思うことで、書いてもきたことがある◆それは〈(きり)の木を見て踊るな〉ということ。朝鮮の琴は桐の木で作り、琴の音に合わせて踊る。そこで〈桐の木を見て踊り出す〉は、朝鮮半島のことわざで気が早すぎることを意味する◆米国のビル・クリントン元大統領が北朝鮮を訪れ、金正日総書記と会談した。総書記は12年の労働教化刑の有罪判決を受け身柄拘束中の米女性記者2人に特赦を出したという。クリントン氏の訪朝は、突然の大ニュースには違いない◆手詰まり状態の米朝関係を思えば、まずは2記者の解放への展開を喜びたい。予告もなかっただけにインパクトもあった◆が、人質外交、瀬戸際外交など北朝鮮の過去を思えば、不思議はない。記者2人を拘束した時からの北の筋書き。この程度の桐の木を見ただけでは踊れない◆〈石臼も底の抜ける日あり〉は永久に変わらないものはないということわざだが、後戻りのない核廃棄などに過剰な期待は禁物だ。

2009年8月5日13時54分  読売新聞)
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