
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 58128 Content-Type: text/html ETag: "fefce-15cb-e4db0cc0" Expires: Wed, 05 Aug 2009 00:21:10 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 05 Aug 2009 00:21:10 GMT Connection: close
![]() 日本の月探査 なにより大切な技術力の育成(8月5日付・読売社説)日本の月探査をどう進めていけばいいか。月面に日本人を送るには、どうすればいいか。 政府の「月探査に関する懇談会」が、方針作りに向けて論議を始めた。 宇宙開発の目標として、最も身近な天体の月が、国内外で注目されていることが背景にある。 ただ、近いといっても地球から38万キロのかなただ。月探査、それも月面に着陸しての探査は、決して容易なことではない。 まずは、技術的な課題を徹底的に洗い出すことが大切だ。そのうえで日本の技術力と資金で、どこまでできるのか、冷静に見極める必要がある。 月探査について、今年6月に政府がまとめた「宇宙基本計画」は第1段階として、2020年ごろにロボットによる無人探査を実現する、との目標を掲げている。有人探査は、これに次ぐもの、という位置づけだ。 高い信頼性が求められる有人ロケットさえ日本にはない。人の宇宙滞在技術は、国際宇宙ステーションで学んでいる最中だが、いきなり有人探査とはいかない。 幅広い技術が要る。月まで行ける強力な推進力を持ったロケットと宇宙船、月面の目標にぴたりと着陸させる誘導・制御技術、月面基地まで建設できるロボットなどだ。素材開発から加工まで、高度な技術力を育てたい。これを支える幅広い産業基盤もできる。 月は、成因などまだ多くの謎が残る。月面の金属資源も、月基地建設などに活用できるかもしれない。火星など、さらに遠くへ向かう技術の実証にもなる。 ちょうど40年前には、米国のアポロ計画で人類が初めて月に降り立った。有人の月面探査が技術的に可能なことも分かっている。 それが、世界で月への関心が高まっている理由だ。 ただ、費用がかかる。アポロ計画では、現在価格で約10兆円の巨費がかかったとされる。それだけに今後は、技術力による効率化と国際協力が重要になる。 中国は、2030年までに単独で有人月探査を実現するとの国家目標を掲げている。軍と一体の宇宙開発だからこそ、と指摘されている。これに対して米国は、ロシアや欧州、日本などとの協力・分担による探査を模索している。 オバマ政権の宇宙政策は細部が明確になっていない。しかし、国際協力を重視する米国の方針は変わらないはずだ。日本が、その中で一定の役割を担うためにも、技術力の育成は欠かせない。 (2009年8月5日02時05分 読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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