HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 56088 Content-Type: text/html ETag: "f5394-111e-9ef20200" Expires: Mon, 27 Jul 2009 00:21:15 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 27 Jul 2009 00:21:15 GMT Connection: close 7月25日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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7月25日付 よみうり寸評

 力士は、仕切りを重ねるにつれ、気合で肌の赤みが増すと言われる。だが、国技館のライトに照らされた出島の肌は、制限時間になると、白さが際立つようだった◆印象深いのは、肌の白さだけではなかった。一気に攻め込む鋭い出足は「出る、出る、出島」と形容された。関脇だった1999年の名古屋場所、優勝決定戦で横綱曙を破って大関に昇進した◆あれからちょうど10年、同じ名古屋場所の最中に出島が引退を表明した。けがに泣かされ、2年で大関から陥落した後も、土俵に上がり続けた◆全盛期を知るファンから見れば、最近の取り口は寂しいものだったろう。「出島らしい相撲が取れなくなった」。引退の弁でそう語ったように、だれよりも本人がもどかしかったはずだ◆今場所も大詰めを迎えた。優勝争いが盛り上がる一方で、番付を上げていったころの出島のように、大成を期待させる日本人力士が現れないのは残念だ◆曙、武蔵丸、そして、若乃花、貴乃花。10年前の横綱の名が、時の流れを感じさせる。

2009年7月25日14時01分  読売新聞)
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