HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 56669 Content-Type: text/html ETag: "1013e0-11d8-61a7a2c0" Expires: Sun, 19 Jul 2009 00:21:12 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 19 Jul 2009 00:21:12 GMT Connection: close 7月19日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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7月19日付 編集手帳

 活字離れの悩みは役所も一緒らしい。より多くの人に読んでもらおうと、40前後ある政府の白書の担当者が試行錯誤を続けている◆今年の防衛白書は表紙に、著名な書道家、武田双雲氏の筆による題字「日本の防衛」を掲げた。例年は自衛隊の活動写真だったが、「マンネリ化している」という浜田防衛相の指摘で刷新した◆本文も、「高校生にも読めるように」を心がけ、「趨勢(すうせい)」「真摯(しんし)に」といったお役所用語を極力排している。分かりやすさ優先か正確さか、文章表現をめぐる内閣法制局との論争があるとも聞く。5年前からは、より若い層向けに漫画版も出版している◆防衛白書は、厚生労働白書や環境白書とともに人気が高い。それでも、インターネットの普及も影響し、一般向け売り上げは2004年の2万4900部をピークに、今は下降傾向にある◆防衛白書がよく売れたのは、不幸にして軍事情勢が緊張した時だという。今年は、北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射が続いたが、より多くの人が日本の安全保障の「動向」を「真剣に」考える機会になるならば、活字離れに悩んでみる価値はあろう。

2009年7月19日01時27分  読売新聞)
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