HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 57883 Content-Type: text/html ETag: "21f2aa-1583-7323bd40" Expires: Fri, 17 Jul 2009 22:21:05 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 17 Jul 2009 22:21:05 GMT Connection: close 自民党混乱 内紛より政策を固める時だ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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自民党混乱 内紛より政策を固める時だ(7月18日付・読売社説)

 自民党の迷走ぶりは目に余る。東京都議選大敗に至るまでの麻生首相の指導力不足と、これでは衆院選も苦戦必至と浮足立つ議員心理が、その要因といえる。

 しかし、今は党内抗争をしている時ではあるまい。

 21日に衆院は解散され、来月30日投開票の衆院選で、自民党は民主党の攻勢にさらされる。

 とすれば、なすべきことは明らかだろう。衆院選に向けて、有権者に信を問う、責任ある政策を早急に固めることである。

 「麻生首相の下で、衆院選は戦えない」と、首相退陣を求める中川秀直・元幹事長らが、署名簿を添えて、両院議員総会の開会を要求した。

 これに対し、党執行部は、署名が必要な数に達していないうえ、総会の開催は党内の混乱に拍車をかけるとして、議決権のない「両院議員懇談会」を21日に開催することを決めた。

 首相はこれまで「国政と地方選は直接関連しない」と強弁してきた。だが、麻生内閣への厳しい評価が、最近の地方選挙の敗戦につながったことは事実だ。

 首相が都議選惨敗の総括もせずに、独断気味に解散・総選挙を予告したことも、混迷の一因だ。

 地方選連敗の原因を検証しなくては、今後、衆院選をいかに戦うか、の指針を示すこともできないのではないか。

 首相が懇談会で、都議選大敗に対する率直な反省と、衆院選への決意を示さなければ、自民党議員は納得しないだろう。

 「反麻生」の議員たちの行動にも疑問がある。

 「総裁選の前倒し」を要求しているのか、地方選の総括を求めているのか。そこをあいまいにした署名集めが、自民党内に更なる混乱を招いたことは否めない。

 まして「ポスト麻生」に誰も手を挙げず、有力候補不在の状態では、「総裁選前倒し」要求が失速するのは当然だろう。

 自民党内では、古賀選挙対策委員長が、地方選敗北の責任をとって辞意を表明している。

 麻生内閣の経済運営の要である与謝野財務相も、首相の解散・総選挙をめぐる判断に異を唱えたとされる。

 自民党内では、「反麻生」を唱えたり、独自の政権公約(マニフェスト)を掲げたりして、衆院選を戦う動きもあるという。

 これでは有権者が戸惑う。首相は混乱を収拾し、自民党に公約作りを急がせるべきだ。

2009年7月18日01時40分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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