HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 56312 Content-Type: text/html ETag: "f51af-1171-94612740" Expires: Sat, 18 Jul 2009 00:21:16 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 18 Jul 2009 00:21:16 GMT Connection: close 7月17日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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7月17日付 よみうり寸評

 〈私は「四十にして惑わず」という言葉の裏に四十は惑いやすい年齢であるという隠れた意味を認めたい〉と寺田寅彦が書いている◆「四十にして…」は論語の言葉だが、その年齢になったからといって、自然に惑わなくなるわけがない。惑いから脱却する努力をしようと自らを戒める意味が強いということだろう◆全国調査「日本人の国民性」によると、仕事や生活でイライラを感じている人の割合は20歳代で63%、30代で62%、40代で57%と出た。50〜70代では30〜40%台だった◆40代までの数字は過去15年間で最高のイライラ度だが、50歳以上の世代は03年以降ほぼ横ばい。この調査でも40代が不惑かどうかの分かれ目にも見える◆イライラは景気低迷、先の見えない不安などの影響が大きいだろうが、こんな時こそ気の持ちようが大切だ。〈失意泰然、得意淡然〉という言葉もある◆高望みをしない〈人生80%主義〉は斎藤茂太さん。〈ふたつよいこと、さてないものよ〉は河合隼雄さんの「こころの処方(せん)」の一つだ。

2009年7月17日13時53分  読売新聞)
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