HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 56036 Content-Type: text/html ETag: "f52d3-114f-2c96e640" Expires: Wed, 15 Jul 2009 23:21:15 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 15 Jul 2009 23:21:15 GMT Connection: close 7月15日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



現在位置は
です

本文です

7月15日付 よみうり寸評

 〈たなざらし〉や〈回り道〉が12年近い。やっと動き出したと思ったらゴールは〈脱兎(だっと)のごとく〉◆改正臓器移植法がA案で成立したことにそんな感想を持った。12年は現行法が施行された1997年からのこと。施行の3年後に見直すとされていたが、見直されないまま、ここまできた◆今回また何の改正もできなければ、政治は〈不作為〉の怠慢を問われる。そのおそれから、とにかく成立をはかった。ゴール寸前で〈解散風〉に振り回された。おかげで、改正の仕上げともいうべき修正案などの参院審議が〈脱兎〉になった◆小児の移植医療を海外に頼らずできるようにするなど、ようやく見直しができた面は評価される。が、実施に向けて課題は山積だ◆小児の脳死判定基準、臓器を提供する側の家族の心のケア、救急医療の充実……移植優先で治療を尽くさないなどの疑念が起きないよう配慮すべきことは限りない◆脱兎の改正は最終ゴールではない。臓器移植法は今後とも不断の検証、見直しが欠かせない。

2009年7月15日13時41分  読売新聞)
現在位置は
です