HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 57326 Content-Type: text/html ETag: "15d975-1600-d63e7b00" Expires: Mon, 13 Jul 2009 22:21:10 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 13 Jul 2009 22:21:10 GMT Connection: close 都議選自民大敗 首相は自ら衆院解散できるか : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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都議選自民大敗 首相は自ら衆院解散できるか(7月13日付・読売社説)

 目前に迫った衆院選の行方を占う東京都議選で自民党が大敗し、公明党と合わせた与党議席は過半数を割り込んだ。

 民主党は大幅な議席増を果たし、初めて都議会第1党に躍り出た。

 3期目半ばの石原都知事への厳しい評価である。同時に、サミットから帰国したばかりの麻生首相にとっても大きな痛手だ。

 自らの解散戦略に狂いが生じるどころか、自民党内の首相退陣論にさらに拍車がかかるからだ。

 静岡県知事選に続く都議選での敗北で、一段と苦しい状況に追い込まれたといえる。

 今回の都議選では、新銀行東京の経営問題や、築地市場の移転計画など都政上の争点もさることながら、それ以上に、麻生政権そのものへの評価が問われた。

 この結果、自民党か民主党か、の政党選択が前面に押し出され、両党は、国政選挙並みの態勢で首都決戦に臨んだ。

 自民党が大敗したのは、日本郵政の社長続投や党役員人事見送りなど、麻生首相の度重なる失策が響いているのだろう。

 都議選では事実上、自・民対決となった七つの1人区のうち、6選挙区で自民党が敗れた。衆院選での苦戦を予想させる結果だ。

 それでも首相は週内にも衆院解散断行の決意を固めたという。

 だが、自民党内で、解散の先送りを求める声や、「麻生退陣」を前提とした総裁選前倒し論が強まるのは避けられない。

 首相が早期解散に打って出る強攻策をとれば、党は分裂を含めて大混乱に陥るとの見方もある。

 国会では、貨物検査特別措置法案や臓器移植法改正案などの重要法案の処理が残されている。自民党内の混乱で、これらの課題がないがしろにされてはなるまい。

 一方、民主党の勝因は、麻生政治に対する不満の受け皿になったということだろう。これが民主党への積極的な支持の表れと言えるのかどうか。それが試されるのは次の衆院選だ。

 民主党は、内閣不信任決議案を衆院に提出するという。与党多数で否決されれば、不人気な麻生首相の下で衆院選になるので、民主党には好都合、という計算だ。わかりにくい対応だ。

 民主党にも、アキレスけんがある。鳩山代表の資金管理団体による収支報告書の虚偽記載問題だ。この説明は十分に尽くされていない。鳩山代表が疑惑の払拭(ふっしょく)に努めなければ、民主党の「政権交代」戦略は揺らぎかねない。

2009年7月13日01時38分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。
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