HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 56081 Content-Type: text/html ETag: "f98d8-111a-8c982f00" Expires: Fri, 10 Jul 2009 20:21:16 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 10 Jul 2009 20:21:16 GMT Connection: close 7月10日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



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7月10日付 よみうり寸評

 〈会社の風土〉―4年前のJR福知山線脱線事故の際に、当時のJR西日本のトップがこの言葉を使った◆言われてみれば、どこの会社にもそれぞれに特有の〈風土〉があるに違いない。良いものは伝統として継承していけばいい。が、悪い風土なら、急いで根本的に改良しなければなるまい◆乗客106人が死亡したあの大脱線事故の直接の原因は、運転士が制限速度を大幅に超えた高速で急カーブに進入したためだが、それを招いたさまざまな状況や背景は、JR西日本という会社の風土に根ざしていると言われても仕方がない◆神戸地検はJR西日本の山崎正夫社長を業務上過失致死傷罪で在宅起訴した。「カーブの危険を認識できたのに、経費増大を懸念し、ATSを設置しなかった」◆この起訴理由は〈利益第一、ダイヤ優先、安全二の次〉と言い換えてもおかしくない。運転士は死亡、書類送検や告訴された歴代幹部11人は嫌疑不十分で不起訴◆企業風土は起訴できないが、遺族らの反応は「なぜ社長だけ?」だ。

2009年7月10日13時38分  読売新聞)
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