HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 56218 Content-Type: text/html ETag: "f2331-1152-84c1a40" Expires: Fri, 03 Jul 2009 20:21:15 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 03 Jul 2009 20:21:15 GMT Connection: close 7月3日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)



現在位置は
です

本文です

7月3日付 よみうり寸評

 〈モンキー乗り〉――短いあぶみ、背中を丸め、腰を浮かせて乗る。今の競馬では当たり前の騎乗法◆だが、これを初めて米国で学び、日本にもたらし定着させたのは保田隆芳騎手だった。1958年(昭和33年)に、前々年の日本ダービー馬ハクチカラとともに渡米した際の収穫だった◆「もはや戦後ではない」の時代のことで日本馬初の海外遠征だった。保田騎手の帰国後も米国に残ったハクチカラは翌年2月、サンタアニタ競馬場の重賞レース「ワシントンバースデーH」で優勝した。日本馬の海外の勝利はここに始まる◆保田さんは戦前、名門・尾形藤吉厩舎(きゅうしゃ)に入門。ダービー、皐月賞、菊花賞、桜花賞、オークス、天皇賞(春・秋)、有馬記念の8冠を制した最初のジョッキー◆天皇賞10勝は武豊以前の記録で元祖「盾男」。1000勝到達第1号騎手で通算1295勝。調教師としては、メジロアサマ、トウショウボーイなどで334勝◆名伯楽・保田隆芳氏逝く。89歳。近代競馬の礎を築いた先駆者を悼む。

2009年7月3日14時00分  読売新聞)
現在位置は
です