HTTP/1.1 200 OK Date: Fri, 03 Jul 2009 00:19:34 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:政治は、ラグビーではないから助かっているが、もしそうなら、…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

筆洗

2009年7月3日

 政治は、ラグビーではないから助かっているが、もしそうなら、麻生さんは審判に笛を吹かれているところだ▼「ノット・リリース・ザ・ボール」。タックルを受けて倒れているのに、文字通り、ボールを手放さないという反則だ。前任首相の二人が、ボールをぽとんと前に落とす「ノック・オン」の反則よろしく、あっさり政権の座を放り出したのとは対照的な粘りである▼だが、起死回生策と考えていた節もある党役員人事も頓挫。いよいよ党内の麻生降ろしの風は強まる気配で、気がつけば、政局の焦点は「いつ解散するか」より「誰が解散するか」に移ってきた感さえある▼静岡県知事選、都議選などの結果次第では「麻生さんが解散する」を応援してくれるのは、自民党に新看板が上がるのを恐れる民主党だけということにもなりかねない。それでも粘れるのかどうか▼森元首相は党人事見送りについて、政局より政策優先という麻生政権の方針をあげ「そのことだけは、ぶれなかったではないか」と首相を説得したのだという(時事)。他は全部ぶれたと言わんばかりだが、ぶれていないことは、他にもないわけではない。自分で解散するとの決意だ▼就任以来、一貫して言い続けてきた台詞(せりふ)が「私が決めます」。今や、麻生さんをボールにしがみつかせているのは、そのことだけはぶれない、の一念であろう。

 

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